最高裁判所第三小法廷 昭和26(あ)1262 判決
主 文
本件各上告を棄却する。
理 由
弁護人進藤誉造の上告趣意は、末尾に添附の別紙記載のとおりである。
弁護人進藤誉造の上告趣意書記載の論旨について。
所論は、憲法第三六条違反を主張する。然し憲法第三六条に謂ゆる「残虐な刑罰」
とは、不必要な精神的、肉体的苦痛を内容とする人道上残酷と認められる刑罰を意
味し、被告人の側から見て過重の刑、必らずしも「残虐な刑罰」ではなく、裁判官
が普通の刑を法律において許された範囲内で量定した場合は、右の「残虐な刑罰」
に該らないし又、法定刑の種類の選択又は範囲内の量定不当を指すものでもないこ
とは当裁判所大法廷の判例とするところである。(昭和二二年(れ)第三二三号同
二三年六月三〇日大法廷判決、昭和二三年(れ)第三四八号同年九月二二日大法廷
判決、昭和二三年(れ)第二八一号同二五年二月一日大法廷判決参照)それ故論旨
は採用の限りでない。
同上申書記載の論旨について。
所論は、事実誤認、法令違反、量刑不当の主張で、刑訴四〇五条の上告理由に当
らない。なお、記録を精査しても同四一一条を適用すべきものとは認められない。
よつて、同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。
昭和二七年一〇月七日
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 井 上 登
裁判官 島 保
裁判官 河 村 又 介
裁判官 本 村 善 太 郎
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